貿易ニュース 3月2009年 

25/03/09 キングアイランドの食肉処理場が閉鎖 − タスマニア州
25/03/09 ハウチワマメの収穫量が予想以上に − 西オーストラリア州
25/03/09 今年の生体牛輸出は減少する見込み
25/03/09 書籍の輸入規制は消費者に負担を強いる − 政府生産性委員会
25/03/09 今年のレザーウッドハニーの生産量が大幅に減少−タスマニア州
25/03/09 ミナミマグロの完全養殖を確立、商業化へ − 南オーストラリア州
18/03/09 食肉処理場で違法に働く中国人84人を国外追放 − 豪移民省
18/03/09 政府の炭素汚染削減計画に食肉生産者が反対
18/03/09 ビクトリア州でのケシの生産を模索−グラクソ・スミスクライン社
18/03/09 豪州で四輪駆動車の生産を検討、しかし景気回復後 − 豪州トヨタ
18/03/09 大手牛肉生産者が従業員160人を解雇 − 西オーストラリア州
18/03/09 2月の新車自動車販売台数が大幅に下落 − NZ
11/03/09 ヨーグルトメーカーはインドへの輸出に意欲 − タスマニア州
11/03/09 食肉輸出業者は検疫検査費用の補助金の継続を要求
11/03/09 豪州で自動車生産調整も、雇用は守る − 豪州トヨタ
11/03/09 ウォンバットの糞から紙を製造 − タスマニア州
11/03/09 オーストラリアの2月の新車販売台数が前年同月比21.9%減
11/03/09 アグ・ブーツの原料のシープスキン調達で紛争 − タスマニア州
04/03/09 ベトナムとチリに貿易事務所を開設 − 南オーストラリア州政府
04/03/09 来年度は農産物輸出が12%増加すると予想−豪農業資源経済局
04/03/09 インドへの豪産乳製品の輸出が再開
04/03/09 サーモン養殖業界の業績が絶好調 − タスマニア州
04/03/09 フチュリス社が所有するAACoの全株式を売却
04/03/09 サンゴの産卵がロブスター漁に影響 − 西オーストラリア州

                                                                 

03月25日2009年 キングアイランドの食肉処理場が閉鎖 − タスマニア州
  タスマニア州キングアイランドにある食肉処理場が、事業の見直しを理由にオーナーのスウィフト・オーストラリア社によって閉鎖され、100人の従業員は解雇された。 キングアイランドの牛肉生産者は、この閉鎖で牛肉業界でのキングアイランド・ブランドが終わりになってしまうのではないかと懸念している。 スウィフト・オーストラリア社は、昨年タスマニア州の食肉処理場3ヶ所を買収しており、消費者委員会からタスマニア州で独占的な力をもっている容疑で調査を受けている。 同社は、同社が所有するロングフォード食肉処理場において、競合する企業を締め出し、タスマニアのシープスキンやラムのマーケットを歪めたとして先週上院議会で告発されている。 (Source: Herald Sun, 24/03/09 "King Island meatworks shut down")
03月25日2009年 ハウチワマメの収穫量が予想以上に − 西オーストラリア州

  西オーストラリア州のハウチワマメ(ルピナス)の生産者は、昨年からの収穫量の多さに驚いている。 西オーストラリア州はオーストラリア全体の80%にあたるハウチワマメを生産しており、おもに東南アジアや中東に輸出している。 州南部の生産者が栽培している種類のハウチワマメの収穫は、北部の生産者よりも多く、従来の種類の収穫量より10%増えている。 
  Pulse Australia社の開発担当のアラン・メルドラム氏は、「Jenabillup地区のハウチワマメの収穫量は予想以上で素晴らしい。 今までは我々は思っていなかったが、Jenabillup地区がハウチワマメの生産能力を高める可能性ががあることが分かった」と話した。 (Source: ABC, 24/03/09 "Loads of lupins surprise WA growers")

03月25日2009年 今年の生体牛輸出は減少する見込み
  食肉・家畜業界団体Meat and Livestock Australiaのマイク・フィヌカン氏によると、2008年のオーストラリアの生体牛の輸出は87万頭で、輸出額も6億4,400万ドルとなり、2007年より20%増加した。 インドネシア向けが65万頭で前年より26%増え、ロシア向けは繁殖用として前年より8,500頭増えて2万頭となった。 しかし、クイーンズランド州北部の洪水や、牧畜業者の牛の補充により、今年の生体輸出の頭数は減少する見込みである。 (Source: North Queensland Register, 12/03/2009, "Live export cattle to soften in 2009")
03月25日2009年 書籍の輸入規制は消費者に負担を強いる − 政府生産性委員会

  今日発表された報告書の草案では、書籍の輸入規制により、オーストラリアの人々は必要以上に本にお金を支払っているとしている。 
  
豪州政府の経済改革についての諮問機関である生産性委員会(Productivity Commission)がまとめた報告書では、並行輸入に与えるオーストラリアの書籍業界への影響を検証している。 規制では、海外で書籍が発売されてから30日以内にオーストラリアの出版社がそのオーストラリア・バージョンを出版すると、その海外の書籍がいくら安くても小売店は販売を禁止されている。 
  草案では、この規制により書籍価格が上がり、消費者が負担を被っている。 この規制は本来の目的である作家の保護や出版業界の雇用の保護を行なう最良の方法ではないとしている。 しかし、同草案では、並行輸入の解禁を推薦するところまでは至っていない。 その代わり、オーストラリアの出版社が出版した日から一年後には、安い輸入書籍を販売できるように規制を変更することを勧めている。 またオーストラリアのバージョンが初版から12ヶ月以内に絶版になれば、輸入バージョンの書籍はの輸入を認めるとしている。 生産性委員会は、4月の半ばまで今回の報告書の草案についての国民からの意見を募集している。 (Source: ABC/AAP, 20/03/09 "Book import restrictions costing consumers: report")

03月25日2009年 今年のレザーウッドハニーの生産量が大幅に減少−タスマニア州

  タスマニア州のハチミツ生産者は、今年のレザーウッドハニー(Leatherwood Honey)の収穫量は過去最低としている。 レザーウッドハニーはタスマニア州の養蜂家の主要な収入源となっており、おもに州の西部と北西部で生産されている。 
  Cradle Mountain Honey社のリンゼイ・ボーク氏は、6人の養蜂家を雇い、州西部と北西部でレザーウッドハニーを生産しているが、今年の生産量は例年の半分になるとしている。 「今シーズンは乾燥した気候に寒さが加わり、レザーウッドから十分な蜜が採れなかった。 雇っている一部の養蜂家も在庫がなく、契約した量を確保するのが大変困難となっている」とボーク氏は語った。 (Source: ABC, 20/03/09 "Severe slump in leatherwood honey harvest")

03月25日2009年 ミナミマグロの完全養殖を確立、商業化へ − 南オーストラリア州
03月18日2009年 食肉処理場で違法に働く中国人84人を国外追放 − 豪移民省

  連邦政府移民省は、オーストラリアの東海岸の食肉処理場で不法に働いていた中国人84人を拘束し、国外に強制送還すると発表した。 それらの中国人は観光ビザ、留学ビザ、ワーキング・ホリデービザでオーストラリアに入国し、その多くは滞在期間を超えたり、ビザの労働条件に違反していた。 現在彼らは勾留施設に収容されている。 
  人材紹介会社が不法労働者を合法的に見せかけているとの通報があり、移民当局はビクトリア州、ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州の食肉処理場を捜査した。 連邦政府によると、食肉処理業者自体は、不法労働者を雇っていたとは知らなかったとしている。 労働組合は彼らの賃金は安く、英語も喋れないことは誰かは知っていたはずだと指摘した。 (Source: ABC, 13/03/09 "Illegal meatworkers to be deported")

03月18日2009年 政府の炭素汚染削減計画に食肉生産者が反対

  オーストラリアの赤肉生産者たちは、連邦政府が提案している排出取引スキーム(ETS : Emissions Trading Scheme )により、6,500万ドルの余計なコストが増えるとしている。 
  連邦政府は今日、炭素汚染削減計画 (CPRS : Carbon Pollution Reduction Scheme)の原案を発表し、それによると、食肉生産者は来年から排出費用を支払わなければならない。 しかし、オーストラリア食肉産業カウンシルのスティーブ・マーティン氏は、「すべての農業分野が2015年にこの計画の対象になるまでは、食肉産業は免除されるべきである。 この計画によるコストの増加は牧畜業者に転嫁されることになる。 このCPRSでは、新たに6,500万ドルのコストが発生し、これとは別に、輸出料金にかかる税金が3,200万ドル増える。 これらの増えるコストについては誰かに払ってもらわなければならない。 生産者が負担するのか、サプライ・チェーンのなかの誰かが負担することになる」と非難した。 (Source: ABC, 10/03/09 "Red meat producers reject inclusion in emissions trading scheme")

03月18日2009年 ビクトリア州でのケシの生産を模索−グラクソ・スミスクライン社

  大手製薬会社のグラクソ・スミスクライン(GSK)社は、タスマニア州以外でケシの商業栽培が出来るかどうかを調べるために、ビクトリア州でのケシの試験栽培を計画している。 タスマニア州は南半球で過去40年間独占的にケシの生産を行なってきた。 しかし、同社はすでにタスマニア州で育ったケシの苗をビクトリア州Port Fairyに持ち込み、栽培の準備をしている。 
  同社の調査・現場マネージャーのマイク・ドイル博士は、「当社は現在ビクトリア州政府に対して、将来における商業栽培の可能性を探るために、試験栽培の許可を申請している。 今後2-3年間の重要な問題は、薬用以外のケシの栽培を禁止している状況で、市場に提供する際のセキュリティーの問題である。 そしてなにより、我々が行なわなければならないのは、顧客の需要に合わせて新製品を開発していくことで、これは最終的にはタスマニア州のケシ農家には不利益になるかもしれない」と語った。 (Source: ABC, 11/03/09 "Opium poppy trail possible in Victoria")

03月18日2009年 豪州で四輪駆動車の生産を検討、しかし景気回復後 − 豪州トヨタ

  トヨタ自動車オーストラリア社は、オーストラリアでの四輪駆動車の生産を検討しているが、生産開始は現在の世界的な金融危機が治まってからになる。 
  同社のヤスダCEOは業界紙のインタビューに対して、「四輪駆動車のクルーガー(日本と豪州以外の名称はハイランダー)をメルボルンのアルトナ工場で生産するかもしれない。 もしオーストラリアで生産すれば、日本はオーストラリア向けに生産する必要がなくなる。 クルーガーの世界マーケットの中で、唯一オーストラリアだけが右ハンドル車である。 しかし、このクルーガーのオーストラリアでの生産は、今の世界的な金融危機が終わってからになる」と話した。 
  また同社のグレン・キャンベル広報担当者は、「我々の3番目のモデルをオーストラリアで生産したいと思う気持ちは別に隠すことでもない。 しかし、現在の経済状況では、この計画は2-3年後になるが、状況が好転すれば考慮する」と話した。 
  トヨタ自動車オーストラリア社は現在、中型車の”カムリ”と、6気筒エンジンの”オーリオン”をメルボルンで生産している。 1月ヤスダCEOはニューズ・リミテッド系の新聞社に、「”カローラ”のオーストラリアでの生産の復活は考えていない」と語っている。 (Source: AAP, 05/03/09 "Toyota wants to build 4WD in Australia")

03月18日2009年 大手牛肉生産者が従業員160人を解雇 − 西オーストラリア州
03月18日2009年 2月の新車自動車販売台数が大幅に下落 − NZ

  景気の減速が引き続き2月のニュージーランドの新車自動車販売に影響を与えている。 乗用車の新規登録台数は、1月より28%減少して3,795台となり、前年同月と比べても38.5%下回っている。 商用車は1月より少し増えたが、前年同月比では37%減少している。 
  ニュージーランド自動車産業協会のペリー・ケアーCEOは、「昨年の新車自動車の販売は好調にスタートしたが、今年はそうではない。 各メーカーとも景気の減速を見越して、昨年半ばから在庫の調整を行なっている。 販売不振のひとつの原因は自動車価格が上がっていることで、ほとんどの自動車メーカーは価格を引き上げ、この後もさらなる引き上げを示唆している。 新車登録台数が減ってきており、メーカーもコストを割ってまで販売するわけには行かない。 ニュージーランド・ドルの大幅な下落で、全体的な自動車価格の改定が必要となっており、多くのメーカーは今後も値上げを検討している」と話した。 2月の各メーカーの乗用車と商用車を合わせたは、 トヨタが1位で832台 (マーケット・シェアー16.5%)、2位はフォードの620台 (同12.2%)、3位はマツダの464台、4位はホールデンの463台である。 (Source; MIANZ, 04/03/09 "February's New Vehicle Market Down ")

03月11日2009年 ヨーグルトメーカーはインドへの輸出に意欲 − タスマニア州

  タスマニア州のヨーグルトメーカーは、オーストラリア産乳製品の輸入再開を発表したインド市場への輸出の用意は出来ているとしている。 同州のLauncestonにあるTamar Valley Dairies社は、多くの種類のフルーツ、ナチュラルヨーグルトをタスマニア州だけでなく、オーストラリアの主要都市やアジアにも提供している。 今週まではインドに輸出が出来なかったが、インドが輸入規則を変更したことから、同社も巨大なインド市場に参入する。 
  同社のホセ・マテオ社長補佐は、「ポイントは品質。 だから遠く離れているタスマニア州のブランドに人気がある。 香港、マレーシア、シンガポールからも製品に満足しているEメールが届いている」と話した。 (Source: ABC, 05/03/09 "Tasmanian yogurt to India")

03月11日2009年 食肉輸出業者は検疫検査費用の補助金の継続を要求
  農産品輸出業者の代表が今日、連邦政府のトニー・バーク農業相と会い、検疫検査費用の補助金の継続を要請する。 経済紙オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー紙によると、税金により年間4,000万ドルにもなるこの補助金の打ち切りは、政府の諮問機関による推薦である。 これにより食肉輸出業者は3,200万ドルのコストが増えることになり、代替の案が考慮されるまでこの補助金の継続を要求している。 
  バーク農業相は、「政府は農業界と共に、この打ち切りをスムーズに進める努力をしてきた」話している。 オーストラリア食肉産業カウンシルのギャリー・ブリッジ会長は、「ラッド政権は、経済を支援するために数十億ドルを用意しているが、増税も考えており、それがオーストラリアで重要な輸出産業の投資と雇用への脅威となる」と話した。 (Source: Stock & Land, 09/03/09 "Meat exporters fight to keep quarantine grant")
03月11日2009年 豪州で自動車生産調整も、雇用は守る − 豪州トヨタ
   トヨタ自動車オーストラリア社の社長は、オーストラリアでの自動車生産を縮小するが、雇用は守りたいとしている。 世界の自動車業界では大幅な販売減少が続いており、オーストラリアの最新の統計では2月の自動車販売台数は、2003年以来最悪となっており、前年同月比で22%減となっている。 
  ホールデン社は、親会社のゼネラル・モーターズが世界中で5万人の人員削減計画を発表したことから、現在労働組合とオーストラリアでの雇用について協議を行なっている。 
  トヨタ自動車オーストラリア社のヤスダ社長は国営放送局ABCに対して、「トヨタの新しい環境に優しい自動車が、来年の初めにはオーストラリアのマーケット回復に役に立つことを望んでいる。 大変厳しい状況ながら、我々は雇用を守ることを優先している。 新しい環境に優しい自動車がリリースされたら、連邦政府と州政府は使用するべきである。 オーストラリアにおけるトヨタの50年間の歴史のなかで、今回が一番厳しい状況である。 これからは今までにない、自動車の販売方法や生産システムを構築していかなければならない」と話した。 (Source: ABC, 08/03/09 "Toyota Australia scaling back production")
03月11日2009年 ウォンバットの糞から紙を製造 − タスマニア州
  タスマニア州北西部の企業が、ウォンバットの糞から紙を製造することを始める。 Creative Paper社は、2005年にカンガルーの糞から紙を作り、世界中の関心を誘った。 
  同社のダーレン・シンプソン氏は、「紙の色は緑色か金色で、年間を通していつ糞を採集したかで決まる。 我々はこの紙の品質と手触りに満足している。 今回我々がひとつ発見したのは、ウォンバットは大変清潔好きで、食べ物を消化してパルプ状にする機能が高い。 これによりウォンバットの糞はほかのものより紙にするのが容易である。 自然のウォンバットは糞をコミュニケーションの手段として使っており、我々は飼われているウォンバットの糞だけを注意して採集する。 ウォンバットは縄張り意識が非常に強く、糞を残すことでそこは自分の縄張りと主張する。 もしその糞を動かしたら、もとに戻しておかなければならない」と話した。 
  ウォンバットの糞で作った紙は、今月タスマニア州Burnieで開催される国際紙会議(International paper conference)で正式に発表されることになる。 (Source: ABC, 04/03/09 "Wombat poo paper launched")
03月11日2009年 オーストラリアの2月の新車販売台数が前年同月比21.9%減

  連邦自動車産業会議所(FCAI)が発表した統計によると、2月の乗用車、 SUV(多目的スポーツ車)、商用車を含めた新車販売台数が7万0,241台となり、前年同月と比べて21.9 % (1万9,657台)減少した。 
  FCAIのアンドリュウ・マッケラーCEOは、「今回の販売台数は、この数ヶ月と同じように、広域な経済減速が影響している。 我々は新車の購入を検討している人たちに、今が一番の買い時であって、また政府による景気刺激策も利用すべきであると説明している。 連邦政府は、新車購入を含めた資産の投資に対し、企業に税金の優遇策を行なっている。 2009年6月30日にまでに新車を購入すれば、多くの企業は購入価格の30%までを税金の控除の対象となる」と話した。 
  2月の新車販売台数のメーカー別の1位はトヨタで1万4,274台(マーケットシェアー20.3%)、2位はホールデンで9,029台 (同12.9%)、フォードが3位で 7,396台 (同10.5%)となっている。 (Source: FCAI, 04/03/09 "New vehicle sales fall 21.9 % in February").

03月11日2009年 アグ・ブーツの原料のシープスキン調達で紛争 − タスマニア州

  タスマニア農家・牧畜業者協会(TFGA : Tasmanian Farmers and Graziers Association)は、食肉処理場と皮革輸出業者との紛争解決に乗り出すことになった。 Cuthbertsons Brothers社は、アメリカのアグ・ブーツ(Ugg boot)のメーカーに、オーストラリア産シープスキンの25%を納入している。 同社は、ロングフォード食肉処理場を経由してシープスキンを農家から仕入れている。 しかし、同処理場場のオーナーのスイフト・オーストラリア(Swift Australia)社は、他社から高値の提示があったとしている。 
  Cuthbertsons Brothers社は、「ロングフォード食肉処理場から締め出され、オーストラリア自由競争・消費者委員会(ACCC)に苦情を申し立てた」と語った。  スイフト・オーストラリア社のジョン・ベリー氏は、「同処理場場は、農家の為に高値で取引できるところを探している」としている。 
  TFGAのクリス・オールドフィールド氏は、「農家たちはこの問題の解決を望んでいる。 我々は農家たちを心配しており、公平な取引を望んでいる。 Cuthbertsons Brothers社やスイフト・オーストラリア社のような立派な会社が、このような問題を抱えることは、タスマニア州の農業において良いこととは思わず、我々が仲介役になって、この問題を解決したい。 TFGAに出来ることがあれば協力していきたい」と話した。 (Source: ABC, 03/03/09 "Row over skin supply for Ugg boots gets ugly")

03月04日2009年 ベトナムとチリに貿易事務所を開設 − 南オーストラリア州政府

  南オーストラリア州政府は海外に新しく貿易事務所を2ヶ所開設する。 同州政府のケビン・フォレイ財務相は、「新しくベトナムとチリに開設される事務所で、南オーストラリア州のワインと鉱山業の宣伝することが出来るようになる。 チリのサンチャゴに事務所を開設することで、貿易パートナーとしての南アメリカを無視していないとする証拠となる。 連邦政府のスティーブン・スミス外務相は、南アメリカに向けての外交・貿易政策について関心を寄せている。 今までオーストラリアがあまり見ていなかった地域に、アプローチしていくべきである」と話した。 (Source: ABC, 19/02/09 "SA trade focus on Vietnam, Chile")

03月04日2009年 来年度は農産物輸出が12%増加すると予想−豪農業資源経済局

  オーストラリア農業資源経済局(ABARE : Australian Bureau of Agricultural and Resource Economics)の予想では、豪ドル安と農産物の需要の伸びで、小麦、大麦、綿花、砂糖、ラムなどの農産物が2009/10年度のオーストラリアの輸出額を12%まで引き上げることになるとしている。 しかし、資源を含む第一次産品の輸出額は、2008/9年度の1,960億ドルより30%下回ることになる予想している。 
  ABAREのフィリップ・グライド専務理事は、「農産物の輸出額は今後数年間増えていく。 作物の生産増と豪ドル安が短期的に見て、農産物の輸出増加の助けとなる。 エネルギーと鉱物輸出については、安値での契約締結が予想され、また金属とアルミニュウムの価格も下落していることから、2009/10年度は大幅な輸出額の減少が予想される。 2009/10年度のエネルギー輸出額は、石油と石炭の価格の急落が予想され、34%減の510億ドルと見込まれる」と話した。 
  連邦政府のトニー・バーク農業相は、3,200万ドルをかけて土壌炭素の調査を行なう会議を開き、「政府は2015年から始まる排出権取引スキームに農業分野も含めるかどうかはまだ決めていない」と話した。 (Source: ABC, 03/03/09 "Farm exports to rise despite economic gloom")

03月04日2009年 インドへの豪産乳製品の輸出が再開

  オーストラリア連邦政府は、6年ぶりにインドへの乳製品の輸出が再開されると発表した。 オーストラリア産の乳製品は、インドの輸入基準が2003年に変更になってから禁止されていた。 オーストラリアは禁止になるまでは年間600万ドル相当の乳製品を輸出していた。 連邦政府は、輸出が再開されたら、輸出量が更に増えると期待している。 (Source: ABC, 03/03/09 "Dairy exports to India set to resume")

03月04日2009年 サーモン養殖業界の業績が絶好調 − タスマニア州
  タスマニア州のサーモン業界は、オーストラリアでの悲観的な経済展望のなかでも、輝いている産業のひとつである。  昨日、タスマニア州南部のサーモン養殖業者のタサール社が堅実な利益を発表し、タスマニア サーモン生産者協会(TSGA)も、業界が好調であることを認めている。 
  タサール社は今年度上期(2008年7月-12月期)の税引き後の利益を1,340万ドルと計上し、前年同期と比べて44.5%増加した。 しかし、タサール社だけが好調ではない。 タスマニア州全体で5社のサーモン養殖業者が1,000人を雇用しており、TSGAのフェローゼ・ジュンガロワラ理事は、「サーモンが順調に生育したシーズンが続いて、安定的な需要がこの好調の要因である。 タスマニア州で養殖されるサーモンの90%は国内で消費されているが、景気後退にも拘わらず需要は落ちていない。 タスマニア州のサーモン養殖業者すべてが好調で、タサール社の業績も素晴らしい」と話した。 タサール・グループのマーク・ライアン社長は、「励みとなる国内マーケットの成長に対応してきた。 今後も引き続き投資を行い、また経費の節減にも努めていく。 現在の景気低迷の影響が将来サーモン業界にも押し寄せてくるかもしれないが、続いている好調によって刺激を受けている」と話した。 (Source: Mercury, 25/02/09 "Salmon lifts the gloom")
03月04日2009年 フチュリス社が所有するAACoの全株式を売却

  Futuris Corporation社は、保有するオーストラリアで最大で、最も歴史のある牧畜企業のAustralian Agricultural Company.(AACo)の全株式を売却した。 
  同社は今日、条件付ながら保有するAACoの43%の株式を1億9,000万ドルで売却したと発表した。 20%の株式をTiperary Groupに、15%の株式がアラブ首長国連邦のIFFCOに売却された。 しかし、この売却は外資審議委員会(FIRB : Foreign Investment Review Board)の許可を得ることが条件としている。 
  AACoのチャールズ・ブライト会長代理は、「今日はオーストラリア全国に27箇所の施設で、60万頭の牛を飼育している当社にとって重要な日となった」と話した。 一方、Futuris Corporation社のマルコム・ジャックマンCEOは、「AACoの売却で得た資金は負債の返済に充てる。 また、臨時株主総会があり、株主に社名をFuturis CorporationからElders Limitedに変更することを求めた。 我々は今後も、オーストラリアやニュージーランドで農業ビジネスを行い、農業関連産業、銀行、林業に焦点を当てていく」と話した。 (Source: ABC, 25/02/09 "Futuris sells final

03月04日2009年 サンゴの産卵がロブスター漁に影響 − 西オーストラリア州

  西オーストラリア州アブロルホス島近くでの、年に一度のサンゴの産卵が同州の主要な産業のひとつであるロブスター産業に影響を与える。 同島はパース北部500キロにある Geraldton近くの沖40キロにある。 
  同島を取り囲んでいるサンゴの産卵が3月17日から始まる。 この日はロブスター漁解禁日の2日後にあたり、産卵によって海面に白い膜状のようなものができ、海中生物に必要な酸素が不足する。 
  アブロルホス島の水産会社のグレッグ・フィンリー氏は、「サンゴの産卵は、ロブスター漁を阻害することになる。 ロブスター漁師は、獲ったロブスターを船や島の湾にある生簀で保管している。 なぎの日や暑い日などでは、水の動きがなく、ロブスターが酸素不足で死ぬ恐れがある」と話した。 (Source: ABC, 25/02/09 "Coral spawning disturbs lobster fishing")